エアコン工事の現場で「寒冷地仕様」と聞くと、難しそう、トラブルが多そう、といったイメージを持つ人も多いと思います。実際、普段から温暖な地域の工事をメインにしている業者さんほど、寒冷地仕様の工事は特別なものに感じやすいです。ただ、結論から言うと、寒冷地仕様のエアコン工事は決して特殊な魔法の技術ではありません。考え方の軸が通常工事と違うだけです。この違いを理解しているかどうかで、施工後の評価やクレームの有無が大きく変わってきます。
まず大前提として、通常のエアコン工事と寒冷地仕様の工事では、エアコンに求められている役割がまったく異なります。一般的なエアコンは、冷房が主役で、暖房は補助的な位置付けで使われることがほとんどです。多少暖房能力が落ちても、冬は他の暖房器具と併用されることも多く、エアコン一台に全てを任せるケースは多くありません。一方で寒冷地仕様のエアコンは、冬の生活を支える主力暖房です。外気温が氷点下でも、雪が降っていても、安定して暖房を出し続けることが前提になります。この前提条件の違いが、工事内容すべてに影響してきます。
機器の構造面を見ても、寒冷地仕様と通常機は別物と言っていいレベルです。寒冷地仕様のエアコンは、低外気温時でも暖房能力を維持できるように、コンプレッサー制御や熱交換器の設計が強化されています。さらに、霜取り運転を前提とした制御が組み込まれており、ドレンパンヒーターやコンプレッサーヒーターが搭載されている機種も珍しくありません。通常のエアコンであれば気にしなくていい凍結や結露の問題が、寒冷地仕様では常に想定されています。
そして、ここからが工事業者として一番重要なポイントになります。寒冷地仕様の工事で最も差が出るのは、室外機の設置に対する考え方です。通常工事であれば、水平を確認して地面置き、もしくは簡易的な架台に設置して終わり、という流れが多いと思います。しかし寒冷地では、その感覚のまま設置するとほぼ確実に問題が起きます。積雪による埋没、吹き溜まりによる吸排気不良、霜取り時のドレン水凍結。このどれか一つでも発生すれば、暖房性能は一気に落ち、最悪の場合は運転停止につながります。
そのため、寒冷地仕様の工事では高置き架台の選定が非常に重要になります。単に地面から浮かせれば良いという話ではなく、地域の積雪量を想定し、最低でも過去の積雪ラインより上に室外機を設置する必要があります。さらに、風向きや建物の形状によっては、特定の場所に雪が集まりやすくなるため、設置位置の判断力も問われます。ここはカタログやマニュアルだけでは分からない、現場経験がそのまま活きる部分です。
防雪フードの扱いも、通常工事とは考え方が違います。寒冷地では、雪や強風が直接室外機の熱交換器に当たることで、霜取り運転が頻発し、暖房が止まっている時間が長くなることがあります。防雪フードを適切に取り付けることで、安定運転につながるケースも多いですが、取り付け方を間違えると逆に吸排気を妨げてしまうこともあります。ここも「付ければ安心」ではなく、機種や設置環境を見極めた判断が必要になります。
配管工事についても、寒冷地仕様では意識するポイントが一段階上がります。通常工事であれば、ドレン勾配が取れていて、水が流れることを確認すれば大きな問題にはなりません。しかし寒冷地では、屋外に露出するドレン配管が凍結するリスクを常に抱えています。保温材の厚み、巻き方、ジョイント部分の処理が甘いと、そこから凍結が始まり、水漏れや逆流の原因になります。場合によっては、凍結防止ヒーターを組み合わせる提案ができるかどうかも、業者としての評価につながります。
電源工事の考え方も見直す必要があります。寒冷地仕様のエアコンは、暖房運転時の負荷が大きく、長時間連続運転になるケースがほとんどです。そのため、ブレーカー容量や配線距離による電圧降下を軽視すると、冬場のピーク時にブレーカーが落ちる、暖房能力が発揮できないといったトラブルが起きやすくなります。通常工事と同じ感覚で「問題ないだろう」と判断するのは、寒冷地仕様では危険です。
さらに、寒冷地仕様の工事では、施工後の説明も工事の一部だと考える必要があります。霜取り運転中は一時的に暖房が止まること、その間は送風や停止状態になること、異常ではないことをきちんと説明しておかないと、後から「壊れている」「暖房が止まる」といった問い合わせが増えます。こうした説明を丁寧に行える業者ほど、無駄な再訪問が減り、結果的に仕事が楽になります。
現場を見ていて強く感じるのは、寒冷地仕様のエアコン工事は、雑さが一切通用しないということです。見た目がきれいでも、冬を越せなければ評価はゼロです。逆に、目立たない部分まで想像力を働かせて施工できる業者は、確実に評価されます。寒冷地仕様の工事を経験すると、通常工事に戻ったときに、施工レベルが一段上がっていると実感できるはずです。
寒冷地仕様のエアコン工事は確かに簡単ではありません。ただ、その分、対応できる業者が限られるため、安定した仕事につながりやすい分野でもあります。普通のエアコン工事ができるだけでは物足りないと感じている人にとって、寒冷地仕様の知識と経験は大きな武器になります。基礎を押さえ、考え方を理解し、丁寧な施工を積み重ねていくことが、長く評価され続けるエアコン業者への近道だと、現場目線でははっきり言えます。
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