冷えていたのに後で効かないのはなぜ?施工直後に見抜けない不具合の考え方

エアコン工事の不具合は、施工当日の試運転で問題がなくても後から出ることがあります。特にガス漏れは時間差で症状が表面化しやすいトラブルです。施工直後に見抜けない原因の考え方と、再発防止につながる現場目線のポイントを詳しく解説します。
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エアコン工事の現場で、施工が終わった直後に試運転をして、しっかり冷えている。風量も問題ない。異音もない。ここまで確認できると、ひとまず安心するのが普通です。実際、それ自体は大事な確認ですし、現場として当然やるべき工程です。
ただ、ここでひとつ厄介なのが、施工直後に問題が見えなかったからといって、あとからも必ず問題が出ないとは限らないという点です。とくにガス漏れに関しては、その場で大きな異常として出るケースより、時間が経ってから「なんとなく効きが悪い」「前より冷えない」という形で発覚するケースがあります。
この“あとから出る不具合”は、現場経験がある人ほど一度は頭を抱えたことがあるはずです。施工したときには冷えていた。確認もした。にもかかわらず、後日トラブルになる。こういう案件は、単純に「確認不足だった」で片づけると本質を見失いやすいです。大事なのは、施工直後に見える情報だけで判断しないことです。
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まず押さえておきたいのは、ガス漏れは「その瞬間に一気に漏れるもの」だけではないということです。分かりやすい漏れであれば、試運転の段階で冷えが弱い、圧力の異常が出る、明らかな症状が出るという形で早めに気づけます。ところが現場では、目立つ症状がその場では出ず、微小な漏れが時間をかけて進行するケースがあります。
このタイプの不具合がやっかいなのは、施工当日には正常に見えやすいことです。つまり、施工者の感覚として「問題なく終わった現場」に分類されやすい。だから後日連絡が来たときに、気持ちの面でも原因の切り分けでも、少し難しくなります。
ここで大切なのは、試運転の結果を軽視することではなく、試運転の結果だけを最終判定にしないことです。冷えたという事実は大事です。でも、冷えた理由と、その状態が維持される施工になっているかどうかは別の話です。この視点を持てるかどうかで、時間差トラブルへの強さが変わってきます。
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ガス漏れの話になると、どうしてもフレア加工が中心の話になりがちです。もちろん、フレア面の傷や変形、偏り、締付不良は代表的な原因ですし、ここを雑にするとトラブル率は上がります。ただ、現場で本当に厄介なのは、見た目にはフレアそのものが悪く見えないのに、後から不具合につながるケースです。
その背景には、接続部まわりに残った無理な力があることが少なくありません。配管の曲げ方がきつくて接続部にテンションがかかっている。収まりを優先して押し込んだことで、接続後にわずかなねじれが残っている。締めるときに相手をしっかり保持できず、意図せず負荷をかけている。こうした状態は、施工直後に冷えてしまうと見落とされやすいです。
つまり、時間差のガス漏れを減らすには、フレアの出来だけを見て終わるのではなく、接続部に余計な応力を残していないかまで含めて考える必要があります。ここを意識している人は、同じ技術レベルでも再訪問の発生率が変わってきます。現場を多く回る人ほど、この差は大きく効いてきます。
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もうひとつ見落としやすいのが、施工後の運転環境です。施工中は静かな状態でも、運転が始まると振動が出ますし、温度変化も繰り返されます。配管や接続部に少しでも無理が残っていると、その負荷がじわじわ効いてきます。施工当日は問題がなくても、運転を続ける中で少しずつ不具合が育ってしまうことがあるわけです。
特に注意したいのは、配管の自由度が低い現場です。既設の穴位置が厳しい現場、壁際で逃げが少ない現場、化粧カバー内の納まりに余裕がない現場、室外機まわりが狭く取り回しに制限がある現場などは、どこかに無理が集中しやすくなります。こういうときに「見た目は収まっているから大丈夫」と判断してしまうと、後で痛い形で返ってくることがあります。
見た目のきれいさはもちろん大切です。ただ、現場で本当に優先したいのは、接続部が無理なく落ち着いていることです。きれいに見えることと、長く安定することは同じではありません。ここを分けて考えられるかどうかが、施工品質の差になります。
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施工直後に見抜けない不具合を減らすには、試運転の“結果”だけでなく、施工中に感じた違和感を軽く流さないことがかなり重要です。忙しい日ほど、この違和感を後回しにしやすいです。あと一台ある、時間が押している、次の現場に急ぎたい。そういう状況は現場では普通にあります。
でも、時間差トラブルになりやすい現場ほど、振り返ると施工中に小さなサインが出ています。配管の収まりが少しきつかった。工具の入りが悪かった。姿勢が苦しくて締付時の感触が取りにくかった。予定より一工程多くなって段取りが崩れた。こういう小さなズレが重なった現場は、あとから不具合になりやすい傾向があります。
安定している業者さんは、特別なことをしているというより、こうした違和感を残さないように調整するのがうまいです。少し時間を使ってでも配管の向きを作り直す。無理な状態で締め切らない。収まりを優先しすぎない。こういう判断ができる人は、結果として再訪問が減り、1か月後・3か月後のトラブル率が下がっていきます。
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そして、現場で意外と差が出るのが説明です。ガス漏れのような時間差トラブルは、症状が出る時期が施工当日ではないことがあるため、お客様側からすると「最初は使えていたのに、なぜ?」という不信感につながりやすいです。ここで説明が弱いと、技術的な対応以前に関係がこじれやすくなります。
もちろん、最初から不安をあおるような言い方をする必要はありません。ただ、機械や配管を伴う設備では、使い始めてから症状が出るケースもあること、異変を感じたら早めに連絡してもらった方が原因の切り分けがしやすいことを、自然に伝えておくのは有効です。こうした一言があるだけで、トラブル時の空気はかなり変わります。
現場で信頼される人は、施工の腕だけでなく、あとから困らないための説明まで含めて仕事にしています。これは接客を頑張るというより、結果的に再対応をスムーズにするための実務です。技術と説明は別物に見えて、実際にはどちらも品質管理の一部です。
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ガス漏れを減らすために本当に必要なのは、「漏れた箇所を直す」だけで終わらないことだと思います。もちろん修理は必要ですし、原因部位の特定は大事です。ただ、それだけでは次の現場で同じことを繰り返す可能性があります。大切なのは、その不具合がなぜ時間差で出たのかを工程全体で振り返ることです。
施工直後に冷えていたのに後で効かなくなった。この事実を見たときに、「あのとき冷えたから仕方ない」で終わるのか、「冷えたうえで、どこにリスクが残っていたか」を考えるのかで、現場の精度は大きく変わります。前者は経験が増えても同じトラブルを繰り返しやすく、後者は現場数を重ねるほど強くなっていきます。
エアコン工事は、施工当日の完成だけを見ればいい仕事ではありません。数日後、数週間後、シーズンが進んだ後まで含めて、安定して使える状態をつくる仕事です。だからこそ、「その場で冷えたからOK」ではなく、「時間が経っても問題が出にくい施工だったか」という視点が重要になります。
この考え方が現場の中に根づくと、ガス漏れだけでなく、他の時間差トラブルにも強くなります。結果として、クレームが減り、再訪問が減り、信用が積み上がる。地味ですが、ここが長く仕事を増やしていける業者さんの強さだと私は思います。


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