繁忙期後・閑散期にみられる動き・仕事

エアコン工事の繁忙期が終わると、まるで祭りの後のように現場が静かになります。夏のピーク時には朝から晩まで取り付けや入れ替えに追われていた職人たちも、秋の風が吹く頃には仕事量が一気に減少します。では、この「閑散期」と呼ばれる時期に、実際のエアコン業者たちはどんな仕事をしているのでしょうか。ここでは、現場のリアルな動きや工夫、そしてこの時期をどう活かすかについて詳しく話していきます。

繁忙期が終わった直後、まず多くの業者が取り組むのが「エアコンクリーニング」です。夏場の酷使によって内部にたまったホコリやカビを除去する依頼が増えるのが秋です。特に、家庭用の壁掛けタイプだけでなく、業務用天カセタイプの清掃もこの時期に集中します。繁忙期中は取り付けで手一杯だった分、分解洗浄やフィルター交換などに時間をかけられるようになるため、丁寧な作業でリピーターを増やすチャンスにもなります。エアコンの内部洗浄は単価が比較的安定しており、リピート率も高いため、閑散期の収益源として非常に優秀です。

また、エアコン工事で培った配線や電動工具の扱いの技術を活かし、電気工事全般にシフトする職人も多くいます。コンセント増設や照明交換、分電盤の更新、アンテナ工事などは、エアコンのスキルと親和性が高い仕事です。中でも最近は「換気設備工事」への参入が増えています。特にコロナ禍以降、換気の重要性が見直され、家庭や店舗でも換気扇・ロスナイ・全熱交換機の設置需要が増えています。これらはエアコン業者が得意とする電源・ダクト系の作業に近いため、工事内容も理解しやすく、比較的スムーズに取り組めます。

一方で、住宅設備分野に挑戦する人も増えています。給湯器や浴室暖房機、トイレや洗面台などのリフォーム工事は、冬場に需要が高まるため、夏に稼いだ資金をもとに新しい資格を取ったり、設備業者と提携して仕事を広げたりする人も少なくありません。特に給湯器は冬場に壊れやすく、寒い地域ではこの仕事が繁忙期並みに忙しくなることもあります。

さらに、建築現場での協力作業を請ける業者もいます。新築やリフォーム現場での電気系統の配線工事、軽天や内装下地の施工など、エアコン工事と同じく現場経験が活かせる仕事です。大手ゼネコンや工務店の下請けとして契約することで、安定した仕事量を確保するケースもあります。特に冬場は建築ラッシュが少し落ち着くため、丁寧な施工を求める現場からの信頼を得やすいタイミングでもあります。

もちろん、閑散期は「学び」の時期として使う業者も多いです。第二種電気工事士や高所作業関連の資格、最近では石綿(アスベスト)関連の資格取得に挑戦する人も増えています。また、メーカー研修や施工マニュアルの見直し、工具の整備など、普段忙しくて手が回らない部分を徹底的に見直す期間として活用されています。資格を取ることで請けられる案件の幅が広がり、結果的に単価アップにもつながるため、閑散期を「自己投資の時間」として使うのは非常に有効です。

一方で、「営業活動」に力を入れる業者もいます。量販店や管理会社、工務店への訪問を増やして関係を強化したり、ホームページやSNSを更新して新規の協力先を探したりするなど、動きのある閑散期を過ごす人も多いです。この時期にお客様や元請けとの信頼を深めておくと、翌年の繁忙期に優先的に仕事を回してもらえるケースもあります。実際に、閑散期にこそ「報連相」や「フォローの丁寧さ」が評価され、長期的な取引につながったという話も少なくありません。

最近では、Webを活用して閑散期に案件を集める動きも増えています。施工事例の投稿や口コミの発信、SEO対策を行うことで、検索経由の問い合わせを狙う戦略です。繁忙期だけの受注体制ではなく、常に問い合わせが入る仕組みを作ることで、年間を通じた仕事量の安定を目指す業者が増加しています。特にブログや施工日記などで「地域名+エアコン工事」「エアコン業務委託」などのキーワードを意識して発信することで、求人や案件獲得にも効果を発揮します。

また、協力業者とのネットワーク作りもこの時期に進みます。繁忙期は自分の現場で精一杯ですが、閑散期は他社との交流を深めるチャンス。情報交換を通じて新しい現場を紹介してもらえたり、逆に自分が人手を求めたときに助けてもらえる関係を築くことができます。こうした横のつながりが、長い目で見れば会社の安定に直結します。

もちろん、全ての業者が働き詰めというわけではありません。夏にフル稼働した反動で、1〜2週間ほどしっかり休みを取る人もいます。身体を休めたり、家族との時間を過ごしたりすることも、次の繁忙期に備える大切なリセット期間です。体調を崩さずに長く続けていくためにも、適度な休息は欠かせません。

閑散期の過ごし方次第で、翌年のスタートが大きく変わります。何もせずに時間を過ごしてしまうと、春からの準備が遅れ、結局また忙しさに追われてしまう。一方で、この時期にスキルを磨き、営業をかけ、準備を整えた業者は、繁忙期に効率よく仕事をこなせるだけでなく、単価の良い案件を優先的に受けられる傾向があります。

つまり、「繁忙期が終わった後こそ、次の繁忙期をどう迎えるかの分かれ道」なのです。クリーニングや電気工事などで収益を保ちながら、自分の技術を磨く。休むべき時はしっかり休み、動くべき時は未来に向けて準備を進める。これを繰り返すことで、年間を通じて安定した仕事を確保できるようになります。

エアコン業界は季節に左右される仕事ですが、実は“閑散期の動き方”で差がつく業界でもあります。もし今、「繁忙期が終わって少し落ち着いたな」と感じているなら、まさに今こそ次のステップを考える絶好のチャンスです。


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