土壁にエアコンを取り付けるときに絶対気をつけたい5つのポイント

古民家や築年数の経った日本家屋にエアコンを取り付けると、必ずと言っていいほどぶつかるのが「土壁問題」です。
漆喰や中塗り仕上げの壁、内部には竹小舞や木摺りが入った土壁は、一般的なベニヤや石膏ボードとはまるで違う性質を持っています。
だからこそ、「いつものノリでやったら大事故に…」なんてことも珍しくありません。

土壁の家にエアコンを設置するためには、ただの技術ではなく“気遣いと経験”が求められるんです。この記事では、そんな土壁の取り付けにおいて、職人が現場で気をつけるべきポイントを5つ紹介します。
量販店やリフォーム会社、オーナーからの信頼を得たいなら、ここが差がつく場面です。

  1. 穴あけは「勢い」じゃなく「探る」が正解

土壁にドリルでいきなり穴を開けようとすると、壁が一気に崩れてしまうことがあります。これは、壁材が土や藁、竹などの自然素材で構成されていて、振動や衝撃に非常に弱いためです。

そのため、まずはキリや細めの千枚通しなどで、少しずつ“手の感触”で探るように下穴を開けるのが基本です。

内部に竹小舞(たけこまい)が入っていれば、その感触も手で伝わってきます。無理に突っ込むと竹が割れてしまい、逆に割れが広がってしまうリスクもあるので、とにかく**「慎重に、少しずつ」が鉄則**です。

  1. 電動工具は低速回転、トルク弱めが鉄則

下穴ができたら、徐々に穴を広げていきますが、ここでも注意が必要です。高回転・高トルクのドリルはNG
理由は簡単、振動で壁全体がヒビ割れを起こす可能性があるからです。

低速回転で、かつ刃が切れすぎない少し“なまった”ドリルビットを使うと安心。抵抗が大きい場合は途中で一度止めて、中の状態を確認しながら慎重に進めていきましょう。
「もうちょっとだから」と思って勢いよく進めると、パリッと壁が剥がれて、お客様に「こんなになると思ってなかった」と言われる未来が待っているかもしれません…。

  1. スリーブ管は抜け防止の固定がカギ

穴が貫通しても、気が抜けないのが土壁工事。配管を通すスリーブ管がしっかりと固定されていないと、後からガタつきが出たり、隙間風や虫の侵入、さらには雨漏りの原因にもなります

ポイントは、スリーブの外周をモルタルやパテでしっかり埋めること
とくに内壁と外壁の間に中空がある場合、スリーブがスコッと抜けてしまうリスクがあるため、断熱材や発泡ウレタンなどで空間を埋めつつ、密着性を高める処理を行うことが大切です。

このあたりを手を抜かず、しっかりと処理しておけば、見た目も綺麗ですし、工事後のトラブルを防ぐことにもつながります。

  1. コーキング処理は“雨”と“虫”を防ぐ最後の砦

穴あけ後にスリーブ管を通しただけでは、まだ完成ではありません。
スリーブの周囲には必ずコーキングを打ち、気密性と防水性を確保することが重要です。とくに、古民家や山間部の家などでは「虫の侵入」がかなり深刻な問題になることがあります。

また、エアコン配管が通っているところから雨水が侵入し、壁内部がカビてしまったり、木材が腐食したりといった二次災害につながることも

コーキング材は屋外用の耐候性・防水性に優れたものを使い、隙間なく丁寧に打つことが求められます。手間ではありますが、ここが「プロと素人の分かれ道」と言っても過言ではありません。

  1. 見た目も“仕上げ”の一部

土壁の家は、外観にも内観にも“和の風格”があります。
そこに取り付けるエアコンですから、配管の処理やカバーの色にも気を配るべきです。

白い化粧カバーが目立ってしまうなら、アイボリーやブラウン系の外装用を使うだけで、外観との調和がとれます
また、屋外の配管が目立つ位置にある場合は、お客様に一言「こういった仕上がりになりますが、大丈夫でしょうか?」と確認するひと手間をかけると、「ちゃんと気遣ってくれる人だ」と好印象に繋がります。

土壁対応ができる業者は“強い”

近年、リフォーム業界では「古民家再生」「和モダン住宅」などのニーズが高まり、土壁の住宅に住みながら快適なエアコン生活を望むお客様が増えています
ですが、土壁への工事に慣れている業者はまだ少なく、「他社に断られて困っている」という声を聞くこともしばしば。

だからこそ、土壁に対応できる技術と実績を持っている業者は、指名されやすく、リピーターにも繋がりやすいのです。

一度丁寧にやっておけば、家族や知人の紹介、リフォーム業者からの再依頼など、“つながり”を作っていけるのが、このジャンルの魅力です。

まとめ

土壁へのエアコン取り付けは、決して簡単な作業ではありません。
けれど、そこで**「丁寧な工事ができる業者」としての信頼を得ることができれば、他の現場にもつながるチャンス**になります。

特別な道具が必要なわけでも、難しい資格が要るわけでもありません。必要なのは、“丁寧にやろう”という意識と、ひと手間かける誠実さだけ。

土壁の工事で「ここに頼んでよかった」と言ってもらえるような、そんな一件一件を大切にしていきたいものですね。


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