エアコン工事でよくある危険作業とその対策。現場のリアルを知ってほしい。

エアコン工事って、道具と部材を持って現場に向かって、ちゃちゃっと設置して終わり――そんな風に思われがちだけど、実際はそんなに甘い仕事じゃない。
むしろ、毎日のように「危なかったな」「一歩間違えたらケガしてたかも」っていう場面が潜んでいる。ベテランでも気を抜けないのが、エアコン工事のリアルだ。

今回は、そんな現場でよくある危険作業をピックアップして、それにどう対処しているか、実際に現場で取り入れられている対策や工夫についてまとめてみた。これからエアコン業界に入ろうと思っている人や、日々の現場で「これって危なくないか?」と感じている職人さんにとって、少しでもヒントになれば嬉しい。

高所作業:室外機の2階設置、屋根置き設置が本当に怖い

一番多くて、一番危ないのが高所での作業。とくに2階外壁に室外機を設置するパターンや、屋根置きタイプの取り付けなんかは、命がけになることもある。
よくあるのが、「室外機を抱えてハシゴで登る」っていうやり方。見た目にはスムーズにやっているように見えるけど、実際はめちゃくちゃ危険。両手が塞がっている上に、20kg〜30kgの重さを支えながらハシゴを登るんだから、ちょっとしたバランスの崩れで一発アウト。風が吹いたら終わり。

じゃあどう対策しているかというと、最近はロープや滑車を使って上から吊り上げるやり方が主流になってきている。一人でも作業ができるし、安全性もかなり高い。
それでも怖い場合は、電動ウインチを導入している人も多い。室外機をロープに引っかけて、ボタンひとつで楽に引き上げられるから、体への負担がグッと減る。多少費用はかかるけど、ケガして仕事を休むリスクを考えたら安いもんだ。

高所作業で必要なのは、「無理しない」「道具に頼る」「一人でやらない」。この3つを徹底している職人さんほど、事故とは無縁で長く現場に立ち続けている。

ハシゴ作業:足場の悪さが命取り

エアコン工事の現場って、整備された足場なんてないことが多い。土だったり砂利だったり、斜めだったり。そこにハシゴを立てて作業することも珍しくないけど、これもめちゃくちゃ危ない。
地面が緩くてハシゴがずれたり、足場が斜めでバランスを崩したり。実際に「滑って落ちた」「倒れた」って話も現場ではよくある。

だから最近の現場では、ハシゴの下に滑り止めマットを敷いたり、地面に固定するジャッキを使って安定性を確保したり、二人で支え合いながら作業をするスタイルが当たり前になってきている。
ハシゴの角度も重要で、70度〜75度くらいが一番安定すると言われている。ちょっと角度が違うだけで、安定感が全然違うから、毎回チェックしている職人さんは多い。

あと、風が強い日や雨が降りそうな日は、そもそもハシゴ作業を避ける判断も大事。「今日やるべきか、やめるべきか」っていう判断力も、職人としては欠かせないスキルだと思う。

屋根裏作業と熱中症:夏の敵は気温50℃超え

真夏の屋根裏って、本当にヤバい。外気温が35℃くらいでも、屋根裏に入ると体感は50℃以上になる。空気がこもっていて汗が止まらないし、少しでも無理をすると頭がボーッとして、最悪の場合は倒れる。

毎年、「屋根裏で熱中症になった」「意識を失って病院に運ばれた」って話を耳にする。どれだけ経験を積んでいても、身体が限界を迎えたらもう動けない。だからこそ、熱中症対策は徹底しておくべき。

一番効果があるのは空調服。今や夏の現場では必需品になっている。背中のファンで空気を循環させて、汗を気化させてくれるから、体感温度がぐっと下がる。
水分補給も、水だけじゃなくて塩分入りのスポーツドリンクや経口補水液をこまめに飲むのがポイント。1時間に1回は休憩を入れて、作業時間を短く区切るって工夫も大事。

あとは、作業の順番を工夫して、午前中に屋外作業、午後は室内作業に振り分ける職人さんも増えてきている。無理しないこと。それが何より大事。

電気作業での感電リスク:油断は禁物

電源接続やコンセント交換など、電気まわりの作業もエアコン工事では避けられない。でも、この作業にも感電という大きなリスクが潜んでいる。

「ブレーカー落としたから大丈夫」と思っても、実は別回路が生きていたなんてこともある。そういう“うっかり”が事故に繋がる。

現場では、必ず電圧チェッカーで通電確認をするのが鉄則。これ、たった数秒で済む確認だけど、やるかやらないかで命に関わる。
また、絶縁手袋の着用や、湿った手で触らない、工具の確認なども基本。感電事故って一発で済まないことが多いからこそ、慎重すぎるくらいでちょうどいい。

身体への負担:無理な体勢が腰や肩を壊す

中腰での室内機取り付け、狭い場所での配管作業、頭をぶつけそうな天井裏での作業――エアコン工事って、体への負担がかなり大きい。

長年無理な体勢で作業していると、腰痛やヘルニア、肩の痛みに悩まされる人も多い。特に40代、50代になってくると、急にガタがくる。

対策としては、腰用サポーターを巻いておく、ストレッチで体をほぐす、作業後にクールダウンする、などの身体メンテナンスを欠かさないことが大事。最近では整体やマッサージに定期的に通っている職人さんも増えている。プロとして、道具のメンテナンスと同じように、自分の体もメンテするのが当たり前になってきている。

危ない作業を“当たり前”にしない現場へ

エアコン工事は確かにやりがいがあるし、技術が必要な誇れる仕事。でも、命を削るような働き方を続けていたら、どこかで限界がくる。
だからこそ、危ない作業を「仕方ない」で済ませないことが大事。道具に頼る、工夫する、無理をしない、そして何より「安全を優先する」こと。

長く安心して働ける環境で、一緒にいい仕事をしていきましょう。


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