エアコン室外機のポンプダウン時におけるディーゼル爆発の危険性と防止策

エアコン工事の中でも「ポンプダウン」は、冷媒ガスを回収するための重要な作業です。しかし、ポンプダウンの手順を誤ると、最悪の場合「ディーゼル爆発」が発生することがあります。今回は、このディーゼル爆発の原因や正しいポンプダウン手順、そして注意すべき点について詳しく解説します。

ディーゼル爆発とは?

ディーゼル爆発は、室外機のコンプレッサー内で潤滑油が自然発火してしまう現象です。これにより、室外機が爆発し、破片が飛散する恐れがあります。事故の原因の多くは、ポンプダウン時にコンプレッサー内に大量の空気が混入し、その空気が圧縮されて高温・高圧状態になることで潤滑油が発火することにあります。

正しいポンプダウン手順

  1. 冷房運転の開始
    ポンプダウン作業を始める前に、エアコンを冷房モードまたは強制冷房モードで運転します。これは冷媒ガスを効率よく室外機に集めるためです​

    低圧バルブ(2方弁)を全閉
    冷房運転中に室外機の低圧バルブ(2方弁)を六角レンチで締め、ガスを閉じ込めます​

  2. 高圧バルブ(3方弁)を全閉
    数分間運転し、冷媒ガスがすべて回収されたら、高圧バルブ(3方弁)を締めます。この作業が完了すると、冷媒ガスは全て室外機内に回収されます
  3. エアコンの停止
    ポンプダウンが完了したら、エアコンの運転を停止し、電源を抜きます。これにより、安全に作業を進めることができます​

ディーゼル爆発を防ぐための注意点

  • 作業中に空気が混入しないようにする
    ポンプダウン中、コンプレッサー内に空気が混入すると、異常な高温高圧状態が発生し、潤滑油が自然発火するリスクが高まります。特に、バルブの締め忘れや作業手順の間違いが原因で空気が混入することが多いので、手順に従って慎重に作業を進めることが重要です
  • コンプレッサーの経年劣化にも注意
    古いエアコンでは、潤滑油の種類や部品の劣化がディーゼル爆発を引き起こすリスクを高めます。特に、長年使用されたエアコンの移設や廃棄作業を行う際には、最新の注意を払いましょう
  • フレアナットの緩みを防ぐ
    ポンプダウン中にフレアナットを緩めることは厳禁です。作業中に緩めてしまうと、空気が混入する原因となり、爆発事故に繋がる可能性があります

最後に

ポンプダウンは一見シンプルな作業ですが、正しい手順を守らないと大事故につながるリスクがあります。そして、ディーゼル爆発の多くが、助手に作業を任せてしまっていることが大きな原因です。知識も経験も未熟な助手に全てを任せてしまうと、間違っていることに気が付かないまま作業を進めてしまいます。ディーゼル爆発は、作業者や周囲の人々に重大な危険を及ぼす可能性があります。冷静に作業を進め、手順を間違えないことが何よりも重要です。
助手が完璧に手順を覚えていたとしても、特にリスクのある作業の場合は、極力目を離さずにしましょう。


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