エアコン工事は一つ間違えてしまうと、大きな事故に繋がり、お客様が怪我をしてしまう場合があります。
先日、お取引先様から事故が発生したので共有してくださいと、情報を頂きました。
当社の協力業者様ではなく、夏季の応援業者様が起こしてしまった事故のようです。
エアコン工事をされている業者様は参考にして頂き、ご自身が事故を起こさないよう、確認の意味も兼ねてご覧ください。
事故の概要
福岡市のとある住宅でエアコンの室内機が突然落下するという事故が発生しました。
この事故により、幸いにも怪我人は出ませんでしたが、お客様にとっては大きな衝撃と不安をもたらしました。
事故の原因を徹底的に調査し、今後同様の事故を防ぐために必要な対策を提案します。
事故現場の詳細
事故が発生した住宅
事故が発生したのは、福岡市内の一般的な木造住宅です。
住宅は築15年で、リビングルームに設置されていたエアコンの室内機が落下しました。
室内機は壁に取り付けられていましたが、その取り付け部分が外れてしまい、床に落下したのです。
室内機の状況
落下した室内機は最新型のエアコンで、重量は約15kg程度でした。
取り付けに使用されていたネジや金具は、事故後に現場で確認したところ、一部が壁から外れていたり、ネジが抜け落ちていたりしました。
取り付け位置や使用されていた部材に何らかの問題があったことが明らかです。
調査の詳細
壁材と構造の確認
最初に確認したのは、エアコンが取り付けられていた壁の材質と構造です。
現場の壁は石膏ボードで作られており、その背後には木製の柱が配置されていました。
石膏ボードは強度が低く、重い物を直接取り付けるには不向きです。
取り付け方法の検証
室内機がどのように取り付けられていたかを詳しく調査しました。
使用されていた取り付け金具はエアコンメーカーが推奨する標準的なものでしたが、ネジは石膏ボード専用のものではなく、一般的な木ネジが使われていました。
このため、ネジの固定力が不十分で、時間が経つにつれて緩みが生じていたことが判明しました。
取り付け位置の確認
さらに、エアコンの取り付け位置にも問題がありました。
室内機は石膏ボードに直接取り付けられており、背後の木製柱に固定されていませんでした。
石膏ボードだけではエアコンの重量を支えきれず、結果的にネジが抜け落ちてしまったのです。
事故の原因と再発防止策
事故の主な原因
- 取り付け位置の不適切さ: 石膏ボードに直接取り付けられていたため、十分な強度が確保されていませんでした。
- 適切なネジの不使用: 石膏ボード用のアンカーや専用の固定具が使用されていなかったため、固定力が不十分でした。
再発防止策
事故を防ぐためには、以下の点に注意してエアコン工事を行う必要があります。
1. 建材と構造の確認
- 壁材の確認: 取り付ける壁が石膏ボードの場合、その背後に木製柱やコンクリート壁などの強固な支持体があるかを確認します。
壁の内部構造を確認するためには、センサー等、専用の工具を使用すると良いでしょう。
これにより、石膏ボードの背後にある木製柱の位置を正確に把握することができます。 - 壁の構造: 木造住宅、鉄骨造住宅、コンクリート住宅など、住宅の構造に応じた取り付け方法を選定します。
例えば、木造住宅の場合は木製柱に直接固定する方法が一般的ですが、コンクリート住宅ではアンカーを使用する必要があります。
2. 適切な取り付け具の使用
- 専用アンカーの使用: 石膏ボードに取り付ける場合は、専用の石膏ボードアンカーや金具を使用します。
これにより、石膏ボードでも十分な固定力を確保できます。
石膏ボードアンカーは、通常のネジよりも広い面積で壁を支えるため、重い物でもしっかりと固定することができます。 - 木製柱への固定: 木製柱がある場合は、必ずその位置を確認し、木製柱に直接ネジで固定します。
これにより、石膏ボードの強度不足を補うことができます。
木製柱への取り付けには、長さと太さが適切な木ネジを使用することが重要です。 - 取り付けネジの選定: 使用するネジは、取り付け材の強度や特性に適したものを選びます。
例えば、コンクリート壁の場合はコンクリート用アンカーを、木製柱の場合は適切な長さのネジを使用します。
ネジの長さや太さは、取り付ける物の重量や壁の材質に応じて選定する必要があります。
3. 取り付け方法の確認
- メーカーの指示に従う: エアコンメーカーが提供する取り付けマニュアルに従い、推奨される取り付け方法や使用部品を遵守します。
各メーカーの取り付けマニュアルには、具体的な取り付け手順や必要な部材が詳細に記載されていますので、それに従うことが最も確実です。 - 取り付け位置の確認: エアコンの重量やサイズに応じて、適切な位置に取り付けることを確認します。
特に大型の室内機の場合、壁全体の強度や取り付け位置を慎重に選定します。
取り付け位置が適切でないと、エアコンの重心が偏ってしまい、固定力が低下する可能性があります。
4. 最終確認
- 取り付け後の点検: 取り付け作業が完了した後は、取り付け具やネジの緩みがないかを確認します。
また、ドレンホースから正しく排水されているか、冷房は効いているか?
試運転も兼ねて必ず確認を行います。
柱や補強などの躯体に一本でも正確に効かせていれば室内機が落ちてくることはありません。
カサ式のボードアンカーでも落下してくる可能性があることは十分理解しましょう。
結論
エアコン室内機の落下事故は、適切な取り付け方法と適切な固定具の選定により防ぐことができます。
今回の事故を教訓に、再発防止策を徹底し、より安全で信頼性の高いエアコン工事を実施することが求められます。
全ての工事において、お客様の安全と快適な生活環境を守るため、慎重かつ確実な作業を心掛けることが重要です。
再発防止策を徹底することで、エアコン工事の信頼性を向上させ、今後の事故を未然に防ぐこと。
また、エアコン工事を行う全ての作業員が、このような事故を防ぐための知識と技術を持つこと。
これにより、エアコンの取り付けやメンテナンスが安全かつ確実に行われるようになり、お客様からの信頼も高まるります。
皆さんも細心の注意を払い、エアコン(特に大型)の取り付けを行いましょう。
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